とある会社で新入社員だったころ、せっかく学んだ中国語が仕事で活かされない焦りと若気の至りで、仕事の内容に文句ばかり言っていました。そんな日々が続いたある時、部長から冗談交じりでこんな例え話をされたことがあります。
俺だって「右手にナイフ」「左手にフォーク」で食事をしたいんだ。でももし無人島とかに流れ着いてそういった便利な道具が無ければどうする?
できるかぎり「ナイフらしい形をした石」や「フォークに近そうな枝」を探しだして食事するだろう?上司と部下の関係は上司から見るとこんな感じなんだ。
当時は若さゆえ気づかなかったのですが、エリート社員で若くして部長に出世し、管理される側とする側両方の記憶が新しい御本人としてのかなり実感を込めた言葉だったのだと思います。
その後、台湾に来て雇う側に回ったり、また雇われる側に戻ったり、立場はコロコロ変わっているのですが、上記の言葉をよく思い出します。
台湾の日系企業の場合、まず語学力(台湾人には日本語力、現地採用の日本人には中国語力)を求める会社が多いのですが、更に関連業務経験も必須にすると、なかなか人材が見つかりません。よって語学力か業務経験のどちらかに関してはある程度条件を緩和せざるを得ないと思います。
この場合、新しい仕事に上手く馴染めるかどうかは長い目で見ていかなくてはならないし、どうしても合わない場合もあると思われます。これは雇う側にとってもリスクですが、雇われる側にとっても同じリスクであることに目が向く人は意外に少ないと感じます。
逆にこういった部分を見ることが出来る人の下で働くと、仕事しやすいなと感じることが多かったです。仕事とはいえ、せっかく縁があって一緒になっている仲間なので、できるかぎり上手くやっていけるように双方で努力できれば良いなと思います。


最近のコメント